教育講演

15. 胸腺腫に対する内視鏡下手術

胸腺腫に対する内視鏡下手術は非浸潤性胸腺腫を適応とし、重症筋無力症(MG)合併もしくは抗アセチルコリンリセプター抗体値(抗Ach-R)が陽性の場合は、胸骨吊り上げ法併用胸骨下アプローチによる拡大胸腺摘出術を基本術型とします。MG非合併かつ抗Ach-Rが陰性の場合は、皮下鋼線胸骨吊り上げ法併用一側胸腔アプローチによる胸腺亜全摘術を基本術型とします。

【教育講演】

16. MG非合併胸腺腫手術

MG非合併胸腺腫の手術の様子(動画)。
症例は43歳、男性。胸腺腫は最大径2.5cmで正岡II期、WHO分類はtype AB。
右胸腔アプローチによる内視鏡下手術です。

【教育講演】

17. MG合併胸腺腫手術

MG合併胸腺腫の手術の様子(動画)。
症例は62歳、女性。胸腺腫は最大径1.5cmで正岡II期、WHO分類はtype AB。
胸骨下アプローチによる内視鏡下手術です。

【教育講演】

18. 腫瘍径の大きい胸腺腫に対する内視鏡下手術

腫瘍径の大きい胸腺腫に対する内視鏡下手術では、MG合併もしくは抗Ach-Rが陽性の場合は胸腺静脈処理先行の拡大胸腺摘出術を行います。
胸腔鏡下アプローチによる左腕頭静脈レベルでの胸腺切断とともに胸腺腫切除・胸腺亜全摘術を行い、次に胸骨吊り上げ法併用胸骨下アプローチによる残存胸腺切除などの拡大胸腺摘出術を行います。多方向アプローチと胸腺分割切除が必要となります。
一方、MG非合併かつ抗Ach-Rが陰性の場合は一側胸腔アプローチの胸腺静脈処理先行の胸腺腫切除・胸腺亜全摘術を行います。

【教育講演】

プロフィール

1951年生まれ。
1977年 北里大学医学部医学科卒業、
同年大阪大学第一外科医員。
大手前病院、奈良県立医科大学、大阪医療刑務所病院法務技官、国立呉病院、大阪府立病院、大阪警察病院呼吸器外科部長、大阪警察病院呼吸器外科客員部長、聖授会OCAT予防医療センター所長を経て現職。
1997年世界で初めて胸骨をつり上げた胸腺の内視鏡下手術を開発。
1999年内視鏡下手術の安全性をより高めるために、ハンドアシストを併用した胸腔鏡下手術法を発表。
重症筋無力症や縦隔腫瘍に対する胸腔鏡下手術の第一人者。
日本呼吸器外科学会終身指導医・特別会員、日本外科学会認定医、日本胸部外科学会終身指導医、日本小切開・鏡視外科学会設立理事、日本医師会認定産業医。

手術・医療相談

全国の医療施設で診断されました肺腫瘍や胸腺腫瘍の患者さんの画像再診断や今後の手術(内視鏡下手術)のご相談を行っています。すでに確定診断されました重症筋無力症患者さんの内視鏡下手術治療法のご相談も行っています。画像再診断や手術法のご相談を承っています。

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